パシフィックテクノス株式会社

商品案内 テクノロジー 会社案内 お知らせ HOME
 

組込みシステム (2/2)

3. リアルタイムOS(RTOS、Real-time operating system)

 リアルタイムシステムとは、マルチタスクで動く処理が一定時間内で完了するように制御されているシステムのことを言います。

単に計算処理速度が速いことやレスポンス時間が短いだけでは、リアルタイムシステムとは言えません。

リアルタイムシステムを実現するためのオペレーティングシステム(OS:基本ソフト)を、リアルタイムOSと言います。

リアルタイムカーネルやリアルタイムモニタはリアルタイムOSの一部分です。

以前は、パソコン用のリアルタイムOSもありましたが、特定メーカーのパソコンか専用ボードが必要でした。

リアルタイムOSがインストールされた専用のパソコンで、そのOS専用に開発されたアプリケーションしか動きませんでした。

リアルタイムシステムを実現する上で組込みシステムは理想的な環境です。

汎用的なパソコンの環境よりも限定的な環境の組込みシステムの方が考慮すべき事柄が特定できるのでリアルタイム性を確保しやすいからです。

4. 組込みシステムと当社の取り組み

 代表的なリアルタイムシステムとして「ITRON(アイトロンと読みます)」があります。ITRONは「トロン(TRON:The Real-time Operating system Nucleus)」の一部で、東京大学教授の坂村健氏によって提案された新しい方式のコンピュータ仕様規格です。正確には、TRONやITRONはOSそのものでなく規格の名前です。

このITORNは、メモリ容量が小さくても軽快に動作することから、1チップCPUにおいて、高機能を実現できます。組込みシステムの例で紹介した携帯電話やビデオなどの小型電子機器、あるいは自動車の制御装置、エレベーターなどのリアルタイム性能を必要とする数多くの機器に搭載され利用されている歴史と実績のあるOSです。

当社のオリジナルCPUボードでも1チップCPUとITRONを採用していて、機能に見合ったCPUを採用してコストを抑えながら、高機能を実現しています。

同じ組込みシステムでも、Windows系のWindows XP Embeddedは、リアルタイム性能よりも、過去のWindowsプログラム資産などを活用したい場合に有効な組込みOSです。

組込みシステムは、用途と機能を限定して専用の装置として提供されることが一般的です。

Windows XP Embeddedは、コンポーネントと呼ばれる単位で、機能を組み合わせてOSを構築することができるようになっています。必要な機能に特化した専用のWindowsOSとして構築することが可能で、ディスクの書き込み禁止処置(EWF)により、システム領域だけを書き込み禁止にするなどして、システムを壊れにくくすることができます。

一般的なパソコンシステムのトラブルとして、シャットダウンをせずにパソコンの電源をいきなり切るなどしてシステムを壊すトラブルや、ユーザがシステムとは別のアプリケーションをインストールするなどして、既存のシステムに不都合が生じるなどのトラブルがありますが、Windows XP Embeddedではそれらのほとんどを回避することが可能です。

当社が電子計量技術に取り組みを開始した頃には、リアルタイムOSは存在していませんでした。

当時の計量操作盤は、機能が限定的であったことから、一定のリアルタイム性能が確保できて、リアルタイムOSがなくても計量制御の機能を十分満足していましたが、時代と共に特殊な演算や計量操作に対する様々な要求・機能を取り入れる必要性が高まり、このままでは計量制御そのものの性能に問題が生じる可能性が出てきました。

そのためアーキテクチャーを一新し、リアルタイムOSを採用することで、計量制御に必要な処理とそれ以外の処理にタスク分散し、優先順位を持たせる事で、時間が保証された(リアルタイム性能を確保した)計量制御を実現させることができました。

ITRONのメリットは、リアルタイム性の確保が最大のメリットになります。また、1チップCPUで動作可能なのでコンパクトにできます。パソコンに比べて動作環境にも余裕があるので設置場所の自由度が広がります。Windows XP Embeddedのメリットは、Windowsアプリケーションとして開発が可能となるため、環境条件に加えアプリケーション開発期間の短縮を要求されるシステムにも最適となります。
 
「ITRON」や「Window XP Embedded」の組み込みOSに共通するもう一つの大きな特徴として、「供給期間が長いこと」が上げられます。

当社のお客様で、パソコンは古くなったので取り替えたいがアプリケーションは使いやすく慣れ親しんでいるのでそのまま利用したいと言った要望が多くあります。
汎用のOSを利用したシステムの場合、OSのバージョンが新しくなっていたりして、古いアプリケーションがそのままでは正常に動作しなくなる場合があります
しかし、組み込みシステムの場合は、同じOSを長く使い続けられることから、このような問題の発生頻度が少なくてすみます。

当社は、自身が組み込みシステムを使い続ける事でその利点と欠点を十分理解し、お客様に対し、これらの特徴(利点と欠点)をきちんと説明した上で、お客様のご要望に合った適切なシステムの提案を行っております。

5. 当社の組込み関連機器(一例)

 当社はITRONを利用したオリジナルCPUボードやアナログアンプ基板、Windows系の組込みOSとして、Windows XP Embeddedを利用した機器の設計・開発の経験と実績をベースに、組込み製品を数多く扱っております。
(クリックで拡大)
  
これは、タッチパネル式の操作卓とμITRON準拠リアルタイムOS搭載のオリジナルCPU基板、Windows XP Embeddedを搭載したオリジナルFAパソコンです。

FAパソコンの電源部においてもファンなどの駆動部品を一切使用せず、コンパクトフラッシュカードやフラッシュROMをブートデバイスとする完全可動部なしのオリジナル装置として、セメント工場や生コン工場、JA選別施設など粉塵や高温多湿などの過酷な環境で長く実績を積んでおります。

このほか、お客様の要望に応じたアナログ/ディジタル基板の試作から、組み込みソフトウェアの開発も実績として行っております。

6. 終わりに

 当社は、汎用的なパソコンシステムと専門的な組込みシステムのそれぞれが持つ利点を生かし、お客様のご要望に合った適切なシステムの提案を進めて行きたいと思います。

ホームへ戻るトップへ戻る
 
(C) 2004 Pacific Technos Corporation All rights reserved
サイトポリシー お問い合わせ サイトマップ