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GPS利用システムの実際

 私たちは1991年に国内で初めてGPSを使用した車両の配車・運行管理システムを開発しタクシー業界に納入しました。現在は生コン輸送のミキサー車(正しくは「アジテータ車」と呼ばれる)を主に事業展開しています。

初めて実用システムを開発したときからGPS技術は基本的に変わっておりませんが、業務用車両管理を行なう上でのシステム要求は多様になっています。ここではシステムとしてのGPS利用に関する情報モデルを中心にご説明します。


1. GPS利用システムの測位精度

 車両位置の測定精度はGPS(Global Positioning System)の位置測定精度に依存しますが、現在では一般に利用されるGPS電波で10m程度の誤差精度が確保されています。

さらに高い測位精度を求められる場合にはディファレンシャルGPSという測位方式を使用することで1〜2m以内にまで測位精度を上げることができます。

通常の車両位置把握では10m程度の精度で十分ですが、GPS測位には衛星からの測位電波をキャッチできないトンネルの中やビルの谷間、地下駐車場などで位置を見失う弱点があります。

これをカバーするために最近のカーナビゲーションではジャイロセンサー等の補助センサーによる変位検出装置を併用しますが、さらに、地図画面の道路上に車両位置を表示するようにマップ・マッチングというソフト技術が使用されています。

 自家用車のカーナビであれば、時々刻々変化する自分の車両位置が地図画面に表示されるので、上記の補助機能も含めた測位と表示の精度があれば実用上問題ありません。

ところが業務用の車両運行管理における精度は車両の位置を送信してセンターの地図画面上に表示されたときの適合性で評価されます。したがって、移動体である車両と固定局であるセンターの間の通信が重要な問題となります。


2. 移動体通信のリアルタイム性

 車両の位置情報を時々刻々、常時センターに通報するためには無線を占有しなくてはなりません。

車両が1台であれば物理的に可能(費用的には問題)ですが、数十台から数百台の車両の運行状況を管理するための移動体通信は方法によって車両位置の把握大きな差が生じます。

通常、一定のルールを決めて車両とセンターの間の無線通信を行なわせることにしますが、センターで受信した車両位置と実際の車両位置の差異をなくすためには、業務用車両運行管理システムのリアルタイム性が問題となります。

 「リアルタイム性」とは、厳密には定められた時間制約に従って動作することを保証することですが、実用的には「システムとして必要な情報が必要なときに参照できて、必要なアクションが取れる」ことと考えればよいでしょう。

したがって、配車管理を行なうセンターで車両情報を必要としたときにタイムリーに車両情報が参照できる必要があります。

例えばタクシー会社にお得意先から「車を1台お願いします」と電話が掛かってきたときにそのお得遺先の場所の近くで空車のタクシーを見つけようとします。

一方でお客様が乗っている実車のタクシーはお客様を目的地に降ろして空車になるときがわかればよいことになります。つまり、情報が必要とされるときにタイミングよく通信できることが実用的なリアルタイム性です。


3. 測位通信の仕組み

移動体(車両)と固定基地局(配車センター)との間の通信手段には業務用無線(移動無線)、MCA(多チャンネル接続無線)、微弱電波無線、さらに最近の携帯電話網を利用したDoPaと呼ばれるデータ通信など多様な通信方式が利用されています。

 通信手段と並んで、通信手順(プロトコル)の選択が重要ですが、これには「ポーリング方式」と「自己発呼方式」の2つの代表的な方式があります。

@ポーリング方式
 センターから任意の車両に呼びかけ(ポーリング)をすると、センターから呼ばれた移動体が自分の位置と状態をセンターに送信する方式です。任意にセンターから呼びかける方法と一定時間ごとに全車両に対して順に呼びかけて測位情報を更新していく方法があり、後者を定期ポーリングと呼びます。

 ポーリング方式の利点はセンターが情報を必要とするときにいつでも情報を把握することができることですが、移動体側でイベントが発生した瞬間はセンターから分らないので車両状態の変化を把握するにはポーリングのインターバルに応じた時間遅れが発生します。

A自己発呼方式
 車両側が自己の位置と状態をたえず監視していて、イベントが発生したときや一定の位置変化があったときにセンターへ向って自動発信して報告する方式を自己発呼方式と呼びます。自己発呼を行なわせるためには車両側に監視機能を持たせる必要があり適確なタイミングで通信させるためにはソフト面で工夫が必要です。

 自己発呼方式の利点はセンター側の監視負荷を軽くして情報のリアルタイム性を確保できることですが、通信方式に制約のある場合は複数の車両からの通信がバッティングして報告が届かないことが起こり得るので、通信のプロトコルを明確にして、送信失敗の場合には再送信を行なわせる必要があります。

紹介した2つの通信方式はシステムの用途と通信手段の特性によってそれぞれ単独で、あるいは2つの方式を組み合わせて使用します。

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